kintoneを使ってみた感想-「脱エクセル」を手軽に実現できるかも

クラウド型の業務改善プラットフォームとして有名な「kintone(キントーン)」を使ってみたので感想を書いてみたいと思います。主に「アプリ」の機能を使った感想になります。
背景
kintone(キントーン)は、サイボウズ株式会社が提供するビジネスアプリを作成するクラウドサービスです。日報や交通費申請、問い合わせ管理から顧客案件管理まで幅広い業務に活用できる業務改善ツールです。
kintoneは、用途が幅広く、自社のどの業務に活用したらよいかが悩みどころですが、脱エクセルの先駆けとして利用することにしました。
エクセルは資料作成には便利ですが、作成者によって品質がバラつくし(属人化も加速する)、データ量が多くなると固まってしまうというデメリットがあります。データの共有や管理に活用するには限界があるので、脱エクセルに踏み切りました。
- エクセルの資料は、作成者によって品質やトンマナが異なり属人化が進行する
- データ量が増えると、重くて開かない・操作中に固まるといったことが増える
- 管理者が意図していない情報が編集されたり、ファイルそのものが削除されることもある
- アクセス権限がないディレクトリに保存していると共有に手間がかかる
外観・利用イメージ

kintoneは、フォーム、テーブル、一覧、グラフをワンセットにした「アプリ」と呼ばれるシステムで構成されています。例えば、「問い合わせ管理」や「日報」、「FAQ」といったアプリを作って運用するのがよくある利用方法です。
利用頻度の高い業務アプリはテンプレートになっており、アプリを追加して微調整を加えるだけで利用できます。
機能
エクセルやCSVをインポートするだけで、テーブルが完成します。テーブルの項目をもとに入力フォームとグラフを作ればアプリが完成です。慣れれば1時間もあればアプリを作ることができます。
よかったところ
エクセルで作っていた資料をサクッとkintoneに反映できるので脱エクセルは簡単に実現できます。ヘルプページやYou Tubeにマニュアルが掲載されているので開発に迷うことはないと思います。
- エクセルデータを簡単にアプリにできる
- プログラミング経験がなくてもアプリを作ることができる
- 属人化が減り、情報共有が進む
悪かったところ
標準機能の入力フォームやビューワー、帳票はできることが限られています。かゆいところに手が届かないことが多く、拡張機能を組み合わせないと完全に意図したものを作ることができないことがあります。拡張機能を使うとなるとAPI連携やCSS・JavaScriptの知識は必要です。
デザインや用語がIT業界に携わっていないとわからないものがあったりするので、ITに疎い人が多い職場では、導入した人が何回も説明する必要がありそう。
- 基本機能が少ない
- kintoneの基本料金に比べると、拡張機能の利用料は割高
- 拡張機能を使うならAPI連携やCSS・JavaScriptの知識は必要
価格・コストパフォーマンス
プランによって月額利用料が異なります。スタンダードコースとライトコースがあります。スタンダードコースにしか外部サービスとの連携、プラグイン、および拡張機能がないため、スタンダードコースを利用するほうがいいと思います。
こんな人におすすめ
データをエクセルで管理して、多くの人と情報共有している職場。グループウェアを導入していない職場。
まとめ
ここでは、kintoneの「アプリ」という機能を中心に感想を書きました。他にも「ポータル」や「スペース」という機能もあり、グループウェアとしても活用できます。まだ、アプリしか運用していないので、「ポータル」や「スペース」を使ったときに感想を追記したいと思います。


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