ITサービス・システム選定で重視しているポイント

ITサービス・システム選定で重視しているポイント

コウノ工房のコウノです。
ITシステムを導入するときに重視していることを記事にしました。

IT活用は企業活動を行う上で必要不可欠になりました。しかし、どのシステム・サービスが自社に合っているかの判断は難しく、IT導入に苦労している企業も多いです。IT活用に成功している企業は、どのようにITサービスを決定しているか気になりますよね。

導入するシステムを誤ると、会社全体の生産性が下がるリスクが高まるのは間違いありません。しかし、費用だけで導入システムを判断するのも危険です。使いやすさやサポート体制、事例などを総合的に判断して導入するシステムを選ぶのがポイントになります。

50以上のシステムを比較・検討した私の経験をもとにエンジニア目線で、ITシステムを選定するコツを解説します。記事の後半では、ITシステムを選定してからスムーズに導入するコツも解説します。

なお、システム選定のポイントは理解しているから、早くIT導入支援をしてほしいという人はお気軽に下記リンクからメッセージください。

IT導入でビジネスチャンスを広げたいと言うけれど…

業務効率化、働き方改革、AIの力を借りて人間にしかできない仕事に注力しよう、など社内には、積極的にITを活用しなければ生き残っていけない空気があります。

  • BIツールを導入して、経営や売り上げ拡大に活用したい
  • グループウェアを導入して、社内のコミュニケーションを活発にしたい
  • RPAを導入して、業務を効率化したい

上記のようなミッションを挙げる企業は多いと思います。しかし、どのシステムが自社に合っているかは、なかなかわからないものです。

私もシステム選定には頭を悩ませます。というのも、システム導入は時間と費用がかかるので失敗したときのダメージが大きいからです。

今でも、システムを費用重視で決める人が多いです。Web制作会社にもかかわらず、パソコン代をケチってロースペックの中古パソコンを提供しているところもあるくらいです。費用を重視することを否定するつもりはありませんが、サービスの価格は現場の利用者がハッピーになるかどうかとは全く関係ありません。この記事では費用よりも重要な判断ポイントを紹介します。

システム選定で評価すべきポイント3選

機能と価格だけで選ぶと失敗するかも…

システムを導入するときに、機能や価格を比較してシッカリ吟味している企業は多く、特に経営層が主体的に導入するシステムを選ぶときに重視される評価項目です。しかし、もっと詳細に実務的な観点でシステムを選定する必要があります。エンジニア歴20年の私が紆余曲折を経て辿り着いたシステムを導入する際に重視しているポイントをまとめました。

  • 利用者が多く、業界で有名なシステムかどうかを評価する
  • サポート体制が充実しているかどうかを評価する
  • 導入準備が少なくスムーズに始められるかを評価する

上記の判断基準となる理由やメリット、評価方法を解説します。

利用者が多く、業界で有名なシステムかどうかを判断する

システム選定で実績を重視する理由
実績は超大事

「ベタがイチバン!」私はシステムを選定する際のスローガンです。とにかく、利用者数(実績の多さ)と知名度を重視しています。その理由を解説します。

利用者が多いシステムは、属人化を防ぐことができる

退職・求職、異動などにより担当が変更になるケースは少なくありません。情シスなどのIT担当も「ひとり情シス」といわれるほど業務の属人化が進みやすい部署です。

利用者が多くて業界で有名なシステムを採用するだけで、社内にシステムに詳しい人が自然と増える仕組みづくりができます。業務の引き継ぎの際に、前提知識がある/ないだけで、引継工数が大きく変わります。このご時世、担当者が離職するケースを想定した仕組みづくりは必須です。

協力会社や中途採用などでも即戦力の人材を確保できる

利用者が多いシステムを利用すると、人手不足になったときに人材探しが比較的簡単です。

例えば、Google Workspaceを採用した場合、運用担当が退職・不足してしまったとしても、採用条件を「Google Workspaceの導入・利用経験のある人」や「Google Workspaceを用いたデータ入力の経験のある人」とするだけで、ある程度の応募が見込めます。

一方で、「社内でjavaを利用して開発した独自のシステムを採用しています」という感じだと応募が減るだけでなく、応募者のスキルの判断が難しくなります。採用できたとしても、入社後に社内システムを理解するまでに時間がかかるのも難点です。

利用者が多いシステムは、費用がリーズナブル

利用者数が多く、有名なシステムほど費用がリーズナブルなものが多いです。先に例に挙げたGoogle Workspaceの場合、1アカウントあたり月額数百円で利用できます。

専門のシステムベンダーにオリジナルのシステムを開発してもらうと、1億円を超える開発費用が発生することもあります。想定通りにシステム運用が社内に浸透しなかったら、費用を回収できないレベルのリスクになります。

また、要件定義や受入検証を一生懸命がんばったにも関わらず、蓋を開けてみると広く流通しているパッケージのシステムの方が優れているというケースも意外と多いのです。「コレって、もう世の中に月額数千円で使えるサービスとして提供されているよね?」って感じで…

実績や知名度はホームページや、利用者のブログやYouTubeの投稿数で判断

やり方がわからなくて作業が止まってしまうのがイチバン厄介

導入実績や知名度はサービスを提供している会社のホームページで確認するのが基本です。私は、そのサービスについて投稿しているブログや動画が多いかどうかも判断基準に加えています。システムの利用者数が多いと、ノウハウのニーズも増えて解説動画やブログが増えます。利用者のブログや動画は口コミとして評価することもできます。システム選定のときにYouTuberの動画数やブログの記事数が多いかも調べてみるのは効果的です。

最先端のITシステムを利用・開発する必要がないのであれば、とにかくベタがイチバンなんです。

サポート体制が充実しているかどうか

サポート体制が整っているシステム
マニュアルがないシステムは多い

社内にはシステムが苦手な人がいることを忘れてはいけません。トラブルが発生することもあります。どのようなサポートがあればよいかを解説します。

24時間365日のサポート体制があるかどうか

システムトラブルや運用上のトラブルに即座に対応してもらえるサポート体制があると安心です。特に土日祝や早朝・夜間にも運用するシステムを導入する場合は重視するポイントになります。

マニュアルやFAQが充実しているかどうか

使用方法がわからない、ログインパスワードを忘れてしまったなど、運用上の疑問点やトラブルは頻繁に発生します。そのたびにシステム管理部門に問い合わせをしていたら時間がかかるし、システム部門の担当者はユーザーサポートだけで業務が手一杯になってしまいます。

システムのマニュアルやFAQが充実していれば、スムーズに疑問を解消できます。わかりやすいマニュアルの例としてスマレジを紹介しますので参考にしてみてください

トライアル期間があるかどうか

会社全体にシステムの理解を早めるためには、スモールスタートによる成功体験から発展させるのがおすすめです。資料で説明するよりも実際に動いているシステムを見せる方が早く理解してもらえます。トライアル期間があれば、無料でシステムを評価できるので有効活用しましょう。

簡単に始められるシステムを選ぶ

導入が簡単なシステムの特徴
クラウド型がオススメ

システム導入には、利用開始まで日数を要するものが多いですが、思い立ったらすぐに利用できるスピード感は大切です。そのためには、導入の手間が少なく簡単に始められるかどうかは大切な評価指標になります。ここでは、導入が簡単なシステムの特徴を解説します

アカウントを用意するだけで運用開始できる

サービスのURLにアクセスして基本情報を登録するだけで、システムが使えるようになるのが理想的なスピード感です。フリープランで始めて使いやすければ有料プランに移行できるという流れになっているサービスがいいと思います。

パソコンにアプリをインストールする必要がない

導入工数の多くを占めるのが、パソコンのキッティング工程です。特に利用者が多い場合、パソコンのセットアップに要する時間は馬鹿にできません、パソコンにアプリをインストールする必要がないサービスというのも大きなメリットになります。

どの端末(PC・スマホ)でも利用できる

今の時代、パソコンとスマホを駆使して業務を遂行するのは必須の能力です。スマートフォンにも対応しているかどうかは評価項目として大きなポイントです。パソコンでしか仕事ができないサービスは、時代遅れと言っても過言ではないでしょう。

パソコンやスマホが破損・紛失してしまうことも考慮が必要す。そういう意味でも端末に依存しないでサービスが利用できるかどうかは重視しています。パソコン台数が50台以上はある企業は、クラウド型を選んだ方がいいでしょう。キッティング、マジでめんどくさいよ。

まとめ

システムを導入すれば、業務を効率化できるほど単純ではなく、むしろ、導入すべきシステムをシッカリと見極めないと、システム導入しても使われない、導入前よりも業務を遂行するスピードが落ちてしまうといったことも少なくありません。

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コウノ(
職歴年のIT技術者です。エクセル・Web制作が得意。

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