RPAによる業務自動化とは|導入・制作・運用

RPAによる業務自動化とは|導入・制作・運用

コウノ工房のコウノです。
本記事では、RPAによる業務自動化について解説します。

RPAを一言で説明すると、人間の代わりにパソコンを高速で操作してくれるロボットのことです。RPAで自動化できる業務や導入するために必要なことを解説します。

50以上のシナリオを自動化した私の経験をもとに利用者目線で、RPAで業務を自動化する基礎的な内容を解説しますのでぜひ参考にしてください。

なお、RPAの基本的なことは理解しているから、早く導入してほしいという人はお気軽に下記リンクからメッセージください。

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RPAとは何か?

RPAの定義とその効果

RPA(Robotic Process Automation)は、定型的で繰り返し行われる業務を自動化する技術です。ソフトウェアロボットを用いて人間が行う業務を自動的に処理することで、業務効率を向上させ、人的ミスを減らすことができます。RPAの導入により、従業員はより付加価値の高い業務に集中できるようになります。

RPAの効果は多岐にわたります。例えば、業務のスピードが向上し、処理時間が短縮されます。また、24時間365日稼働するため、業務の滞りを防ぎます。さらに、業務の標準化と一貫性を確保することができ、コンプライアンスの強化にも寄与します。

RPAで業務改善・自動化できる業務の例

RPAは多種多様な業務に適用可能です。例えば、データ入力、請求書処理、在庫管理、顧客サポートなどのバックオフィス業務があります。これらの業務はルールベースで行われるため、RPAが得意とする分野です。

具体的な例として、経理部門では請求書の処理や支払業務を自動化できます。また、顧客サポート部門では、問い合わせメールの自動返信や、FAQの提供が可能です。これにより、担当者の負担を軽減し、迅速な対応が可能になります。

RPAのメリットとデメリット

RPAのメリットは以下の通りです。

一方、デメリットも存在します。

RPA導入の準備

RPAが適用できる業務の見極め

RPA導入の始め方として、まずは適用できる業務を見極めることが重要です。一般的に、繰り返し行われる定型業務や、ルールベースで処理可能な業務がRPAに適しています。具体的には、データの転記や照合、報告書の作成、メールの自動送信などが挙げられます。

適用業務の見極めには、業務プロセスの可視化が不可欠です。業務フローを詳細に分析し、どの部分が自動化可能かを判断します。また、業務のボリュームや頻度も考慮する必要があります。業務量が多いほど、RPAの導入効果が高まります。

現在の業務プロセスの分析

RPA導入に向けては、現在の業務プロセスの詳細な分析が必要です。業務フローを視覚化し、各ステップの作業内容や所要時間を把握します。特に、手作業が多く、繰り返しが多い業務に注目します。

この分析を通じて、業務プロセスのボトルネックや非効率な部分を特定します。例えば、データの手入力によるミスが多い場合、その部分をRPAで自動化することで、ミスの削減と業務効率の向上が期待できます。

2.3 RPA導入の目標設定

RPA導入に際しては、明確な目標設定が重要です。目標は具体的で測定可能なものであるべきです。例えば、処理時間の短縮率やエラー率の削減、コスト削減額などが挙げられます。

目標設定には、関係者全員の合意を得ることが不可欠です。経営層から現場の担当者まで、全員が目標を共有し、達成に向けて協力する体制を整えます。また、目標は定期的に見直し、必要に応じて修正します。

RPAツールの選び方

主要なRPAツールの比較

RPAツールの選定は、導入の成否を左右する重要なステップです。主要なRPAツールには、UiPath、Automation Anywhere、Blue Prismなどがあります。それぞれに特徴があり、選定には自社の業務要件を考慮する必要があります。

例えば、UiPathは使いやすさと幅広い機能が特徴であり、特に中小企業に人気があります。Automation Anywhereは、AI機能が充実しており、大規模な自動化プロジェクトに適しています。Blue Prismは、高度なセキュリティ機能を備えており、金融業界などでの利用が多いです。

無料トライアルやデモ版の利用

RPAツールの選定に際しては、無料トライアルやデモ版の利用が有効です。実際にツールを試用することで、使い勝手や機能を確認できます。また、導入前にツールの操作性や適用業務に対する適合性を検証することができます。

無料トライアル期間中に、社内の主要な業務を自動化してみることで、RPAツールの性能や効果を具体的に把握できます。この段階で問題が発生した場合、他のツールを検討する時間的余裕を持つことができます。

ユーザーの評判とサポート体制の確認

ツール選定の際には、ユーザーの評判やサポート体制も重要な要素です。ユーザーレビューや評価サイトを参考にし、実際の利用者の声を確認します。特に、トラブルが発生した際の対応や、サポートの質についての評価が重要です。

また、サポート体制についても確認が必要です。例えば、24時間対応のサポートがあるか、専任のサポート担当者がつくかなど、自社のニーズに合ったサポートを提供してくれるかを確認します。

RPAの導入ステップ

パイロットプロジェクトの実施

RPA導入の始め方として、まずはパイロットプロジェクトを実施します。小規模な業務から始めることで、RPAの効果や問題点を把握しやすくなります。具体的な業務を選定し、RPAツールを用いて自動化を試みます。

パイロットプロジェクトの実施中には、導入プロセスや運用方法を細かく記録し、問題点や改善点を洗い出します。この段階で得た知見を基に、本格導入の計画を策定します。

導入後の評価と改善

パイロットプロジェクトが成功した場合、本格的な導入に進みます。導入後には、定期的に評価を行い、RPAの効果を測定します。例えば、業務効率の向上やコスト削減の達成度を確認します。

評価結果を基に、必要に応じてプロセスの改善を行います。例えば、RPAの運用方法を見直し、効率化を図ることが重要です。また、新たな業務に対するRPAの適用も検討し、導入範囲を拡大していきます。

全社展開の計画と実行

RPAの効果が確認されたら、全社展開を計画し実行します。全社展開には、各部門の協力が不可欠です。RPA導入の成功事例を共有し、各部門の理解と協力を得ることが重要です。

全社展開の際には、各部門ごとに適用可能な業務を見極め、段階的に導入を進めます。また、RPAの運用体制を整備し、持続的な運用を支えるためのサポート体制を構築します。

RPA導入後の管理と運用

継続的な監視とメンテナンス

RPA導入後も、継続的な監視とメンテナンスが必要です。RPAの動作状況を定期的にチェックし、異常が発生した場合には迅速に対応します。また、業務プロセスの変更や新たな要件に対応するため、RPAシナリオの見直しや更新を行います。

特に、セキュリティ面での監視は重要です。RPAがアクセスするデータやシステムに対する不正アクセスを防止するため、適切なセキュリティ対策を講じる必要があります。

トレーニングとユーザーサポート

RPA導入後には、従業員に対するトレーニングとユーザーサポートが不可欠です。RPAの操作方法やトラブルシューティングについて、従業員が理解しやすいように教育プログラムを提供します。また、疑問や問題が発生した際には、迅速に対応できるサポート体制を整えます。

特に、RPAの利用が初めての従業員には、丁寧な指導が必要です。操作に慣れてくると、自主的に業務改善を進めることができるようになります。

セキュリティとコンプライアンス対策

RPA運用においては、セキュリティとコンプライアンス対策が重要です。RPAが扱うデータの機密性を保護するため、適切なアクセス権限管理や暗号化を実施します。また、法令や規則に従った運用を徹底し、コンプライアンスを遵守します。

特に、個人情報や機密情報を扱う場合、データの取り扱いには十分な注意が必要です。万が一、情報漏洩が発生した場合の対応策も事前に準備しておくことが重要です。

シナリオ設計とRPA開発

RPA運用の成功には、適切なシナリオ設計と開発が欠かせません。業務プロセスに合わせたシナリオを設計し、RPAツールを用いて自動化の開発を行います。シナリオ設計の際には、業務の流れや例外処理を考慮し、柔軟性のある設計を心掛けます。

また、RPA開発には、プログラミングスキルが求められる場合があります。専門のエンジニアがシナリオの設計や開発を行うことで、効率的かつ高品質なRPA運用が実現します。

RPA運用は内製化できる?

RPA運用の選択肢として、外注と内製化があります。外注の場合、専門のRPAベンダーに運用を委託することで、専門知識やリソースを活用できます。一方、内製化の場合、社内でRPAの設計・開発・運用を行うことで、柔軟性や迅速な対応が可能です。

どちらを選ぶかは、自社のリソースや目的に応じて判断します。例えば、初期導入時には外注を利用し、運用が安定してきた段階で内製化に移行する方法もあります。

まとめ

RPA導入の始め方は、業務の見極めから始まり、ツールの選定、パイロットプロジェクトの実施、全社展開と進みます。導入後も継続的な監視やトレーニング、セキュリティ対策が重要です。これらのプロセスを通じて、業務効率の向上やコスト削減を実現し、組織全体の生産性を向上させることができます。

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