UipathによるRPA運用開始の全過程

UipathによるRPA運用開始の全過程

コウノ工房のコウノです。
UipathによるRPA運用の内製化を実現したときのことを記事にしました。

UipathはローコードのRPAツールのため、シナリオ開発や資産管理が内製化できます。しかし、Uipathを導入している企業は多いのでRPAコンサルに外注することもできます。RPA運用に成功している企業は、どのようにRPAを運用しているか気になりますよね。

外注・内製化のメリット・デメリットを検討してRPAを導入しないと、RPA運用が失敗してしまうリスクは高いと感じました。RPAは内製化して運用する方がよいと判断しましたが、外注したほうがよい業務もあります。それぞれを比較しながら解説します。

50以上のシナリオを自動化した私の経験をもとに利用者目線で、RPA運用を内製化するために必要なことを解説します。記事の後半では、RPA運用を外注を活用しながらスムーズに内製化するコツも解説します。

なお、RPA運用の内製化の重要性は理解しているから、早く内製化支援をしてほしいという人はお気軽に下記リンクからメッセージください。

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導入の背景と目的

まずは、RPAを導入することになった背景と目的から始めたいと思います。

RPA導入の背景

RPA導入のキッカケは、総務部社員の退職でした。後任の採用が難航しており、業務の引き継ぎ先が見つからない中で、「ロボットにやらせてみてはどうだろう?」という提案が生まれたのがコトの始まります。

RPAは、定型的な業務を自動化し、ヒューマンエラーを削減することで、業務効率の向上やコスト削減に寄与します。特に、繰り返し行われる事務作業を自動化することで、従業員はよりクリエイティブな業務に集中できるようになります。私がRPA導入を検討した今回の出来事が起こったのは、2022年でしたがすでにRPAはホットなキーワードになっていました。多くの企業がこの利点に着目し、RPA導入を進めている雰囲気がありました。

目的と目標設定

RPA導入の目的は、単に作業を自動化するだけでなく、業務プロセスの最適化も狙っていました。業務が完全に属人化していたためです。今回のRPA導入をキッカケ立てた具体的な目標としては、作業時間の削減、コストの削減、業務品質の向上を掲げました。

準備は概念実証(PoC)から始める

概念実証(PoC)の重要性

RPA導入に限らず、ITサービスを導入するときに、PoC(概念実証)は非常に重要なステップです。PoCを通じて、RPAが実際の業務に適用可能かどうかを確認します。ITサービスは費用が高く、導入にも時間を要するものがほとんどです。PoCにより、「導入してみたものの、こんなはずじゃなかった」というリスクを最小限に抑えつつ、導入の効果を事前に評価することができます。

PoCの実施ステップ

PoCの実施ステップは以下の通りです。

実際の導入プロセス

ツール選定で重視したポイント

RPAツールの選定で重視したポイントは、操作性、実績、始めやすさ、サポート体制です。Uipathは、直感的な操作が可能であり、豊富な拡張機能を備えています。

RPAツールを検討する際に重要な5つの比較・選定ポイント
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無料トライアルでいくつかの業務を自動化してみた

RPA導入を目標にしましたが、そもそも、RPAが会社の業務内容に合っているのかを判断する必要がありました。Uipathには1ケ月の無料トライアル期間があるので、試しに使ってみて利用者の評判を聞くことにしました。

RPAが得意とする業務は大量の定型業務です。特にデータの入力・照合に威力を発揮するので、以下の業務をUipathに遂行してもらうシナリオを考えました。

  • 売上入力(エクセルの売上データを自社システムに入力)
  • 受注情報の入力(ECサイトの受注データを出荷システムに入力)

Uipathの評判を聞く

システムの評価観点は、利用者の立場によって判断基準が異なります。RPAツールの場合は、シナリオを実行する人とシナリオを開発する人に評価を伺い、色んな角度で評価してもらうと総合的に判断できます。利用者の評価を決済者に報告して導入するかどうかを決定するのがスムーズです。

Uipathを選んだ理由

以下の点で、Uipathを選んびました。

本格導入と全社展開

システム導入はスモールスタートが鉄則

Uipathに限らず、新システムを導入するときは一度に全社展開するのではなく特定の部署に協力してもらい、少しずつ会社全体に浸透させるのがいいと考えています。その最大の理由は、失敗時の被害を最小限に食い止めることができるからですが他にも以下のような理由でスモールスタートを推奨します。

  • 失敗時の被害を最小限に食い止めることができる
  • 容易に素早く意思決定できる
  • 身近の人の成功体験があると他部署への理解/協力を得やすくなる

特にトライアルがあるシステムであれば、お金にかんするコストはゼロで済みます。Uipathも例外ではなく、いくつかの業務を自動化してスモールスタート成功と判断しました。

プロフェッショナル開発とユーザー教育

本格導入に際しては、プロフェッショナルな開発チームを編成し、ユーザー教育を徹底しました。開発チームは、RPA開発の専門知識を持つエンジニアで構成し、ユーザーには基本的な操作方法から応用技術までを教育しました。

導入後の運用と保守

運用体制の構築

導入後の運用体制としては、専任の運用チームを設置しました。このチームは、日々の運用管理とともに、定期的なメンテナンスを実施し、RPAの安定稼働を確保します。

問題発生時の対応

問題発生時には、迅速な対応が求められます。Uipathのサポートを活用しつつ、内部でのトラブルシューティング体制を整え、問題解決に努めました。また、トラブルの再発防止策も講じることで、安定した運用を維持しました。

成功事例と効果測定

成功事例の紹介

Uipath導入後、具体的な成功事例として、ある部署の業務時間が50%削減されたケースがあります。この事例では、手作業で行っていたデータ入力業務を完全に自動化し、ヒューマンエラーも大幅に減少しました。

効果測定の方法

効果測定には、事前に設定したKPIを用います。具体的には、作業時間の削減率、コスト削減額、エラー発生率の変化などを定量的に評価します。これにより、RPA導入の効果を客観的に把握することができます。

今後の展望と継続的改善

継続的な改善プロセス

RPA導入後も、継続的な改善プロセスが重要です。定期的な見直しとフィードバックを行い、新たな自動化対象業務の発掘や、既存プロセスの最適化を進めます。これにより、RPAの効果を最大限に引き出すことができます。

新技術の導入

今後は、AI(人工知能)やML(機械学習)などの新技術を取り入れることで、さらに高度な自動化を目指します。これにより、より複雑な業務プロセスの自動化が可能となり、業務効率を一層向上させることが期待されます。

この記事が、Uipath導入を検討している方々にとって、具体的な導入プロセスやポイントを理解する一助となれば幸いです。最新の情報をもとに、効果的なRPA導入を進めてください。

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